ji-pankun

メジロマックイーン

Snow Wrapping

 目が覚めると、外は暗くなっている。積もった雪が反射していつもの夜より少し明るい。手元には充電が残り少なくなったスマホ。18時前。あーあ、やっちゃった、まあ、でもな、お腹すいたな、なんか買いに行こう、上着を着てニット帽をかぶる。駐車場まで歩き、積もった雪を確認する。運転する気分でなく、明日の出勤に困らないように雪かきだけしておく。反対の方角に戻る。雪は止み、どことなく静かな街中。駅前のデパートへ向かう。赤く大きい重そうなスーツケースを引きずり路面電車の線路を越える女性、電子タバコを吸いながら歩く男性、手を繋いで狭い通路を歩くカップル。イヤフォンをして、何にも気づかないふりをしてデパートへ向かう。本屋で数冊本を買い、デパ地下で割引されたお惣菜とお寿司を買う。家に帰る、雪がまた降り始めた。途中に雪だるまを二つ見かける。風呂を済ませご飯を食べて映画を観る。どでかい彗星が地球に落ちるまでを描くブラックコメディ。有名な役者がたくさん出ていて楽しい。歯を磨いて、買ってきた本をめくりながら寝ることにする。2021年が終わりそう。